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臼蓋形成不全です。仕事について

私は、34歳女性です。3年程前に両股関節臼蓋形成不全と診断されました。(先天性股関節脱臼です)

今は、整形外科でリハビリをしてます。

「立ち仕事」と「力仕事」と「配送の仕事」をしてます。

このまま、今の仕事をしてて股関節に負担はかかるでしょうか? 痛みは、たまに出る位です。

A 回答

はじめまして、沖縄県のめがね先生の整体院と申します、 宜しくお願い致します。

臼蓋形成不全とは

臼蓋形成不全とは、股関節部の臼蓋(骨盤側)の形成不全により、関節の安定性が障害された状態で、女性に多い股関節疾患です。

歩行時や運動時に股関節の軟骨にストレスが集中して、関節軟骨や関節唇に損傷や変性が起こり、自然経過では変形性股関節症に進行するリスクが高いです。

股関節の構造とは

股関節は、骨盤側の臼蓋(受け皿)に、大腿骨側の大腿骨頭(球状の部分)がはまり込む構造をしていて、その連結部分を包む関節包や、関節包を取り巻く靭帯、周囲の筋肉などによって支えられています。

臼蓋が十分に発育しないと

普通は骨盤の臼蓋が股関節部で大腿骨頭を3分の2以上覆っています。

しかし、臼蓋が十分に発育しない臼蓋形成不全は大腿骨頭を覆っている部分が小さいため、通常より少ない軟骨の範囲で体重を支えることになります。

負荷が狭い範囲に集中し、臼蓋と大腿骨頭がうまくかみ合わずに摩擦が生じて、股関節の軟骨に負担がかかってすり減ってしまうことで、やがて痛みや変形が起きてしまうのです

そしていったんすり減ってしまった軟骨は、ほとんどの場合元に戻りません。

臼蓋形成不全の原因

臼蓋形成不全の原因については長い間論争がありました。「臼蓋不全があるために脱臼が発生したのか?」、それとも「脱臼があるために臼蓋形成不全がおこったのか?」という意見の対立です。現在では多くの研究者が、脱臼があるために臼蓋形成不全がおこったと考えています。(中略)しかし、遺伝的要因の強いごく少数の例に脱臼を伴わない臼蓋形成不全があることを確認していますが(後略)

滋賀県立小児保健医療センター:乳児期の臼蓋形成不全

多いのは、先天性あるいは発育性ともいわれますが、股関節脱臼が起因となっているケースです。

臼蓋が十分に形成されないことから、股関節脱臼を治療しても臼蓋形成不全は残存することもあります。

臼蓋形成不全と上手く付き合っていくために

質問者さんのお仕事は、一般的には股関節に負担のかかるお仕事だと思います。

ただ、負担もかかるけど同時に筋力トレーニングになっていればいいのかなとも思います。股関節の負担を減らすには筋力が必須です。事務作業に変えて足腰の筋力が落ちても問題です。

運動療法(筋力増強訓練,ストレッチ,機能訓練,水中歩行)は疼痛の改善,機能障害の改善に有効であるという質の高いエビデンスがある

(旧版)変形性股関節症診療ガイドライン

要はバランスです。お仕事の負荷が適度な運動になっているのかどうかは実際にその作業を見ていないので何とも申し上げられないです。他にも姿勢や歩き方、体重、現在の筋力なども考慮に入れなければいけないため一概に良い悪いは言えないのです。

現在リハビリを受けてらっしゃる病院の医師やリハビリスタッフにしっかりと確認をすることです。もし適切なアドバイスがもらえないのであれば、運動療法に力を入れている整形外科に転院するのも一つの手です。

股関節症患270例(412関節)に対して運動療法(スクワット,踏み台昇降,片脚起立,腹筋運動)を行い,1年以上継続した110例のうち効果が認められたのは65.4%であった.前股関節症と初期股関節症に比べ進行期・末期股関節症では効果が劣っていた.股関節外転筋力の増加が疼痛の改善と関連していた

(旧版)変形性股関節症診療ガイドライン

股関節症が進行して末期になると、運動療法の効果が落ちます。ですのでリハビリは時間との勝負なのです。骨がさらにすり減ってしまう前に適切なリハビリを受けられることをお勧めします。

お大事にどうぞ(^-^)